「押し買い」、あなたのご両親は、大丈夫ですか?
2017年8月23日「初めての方必見!失敗しない不用品回収」をご覧いただきありがとうございます。
今回のテーマは、「「押し買い」、あなたのご両親は、大丈夫ですか?」についてです。
は「押し買い」に関してお話をいたしました。完結にまとめると。
・トラックで町中を巡回していたり、拡声器を使っていたりする業者(違法操業の業者に共通する特徴です)
・家に入るまでは柔和だが、家に入ると豹変、高圧的になる。
・家の中の金品を「高値で買う」と言い、実際は安価で奪ってしまう。
・靴、衣類、食器、調度品、家電や貴金属、自家用車など「全て」を奪ってしまう。
・後日事務所などに返品を求めても「売りさばいてしまった」などと言い、返品に応じない
ということになります。
ここまで怪しいと「こんな業者に引っかかる人はいるのか?」と、いぶかしがってしまいますが、被害件数、被害額は年々増え続けています。
原因のひとつには(残念ながら)私どものような不用品回収業者が認知され、私どもと混同してしまうことがあるようです。
そしてもうひとつ「情報収集が不得手な方」がいらっしゃるのも見逃せません。日ごろネットに接することがない方々がおられることが、大きな問題になっているのです。
世代間で違う「ニュースソース」
総務省が出した資料によると、2015年末時点でのネット普及状況は全体で83%になります。10代から40代までの方々に限ると、普及率は実に95%にもなります。他方、60代の方々では70%~80%、70代の方になると53%にまで落ち込みます。丁度「団塊の世代」と呼ばれている世代にとっては、未だにネットは副次的なもの、紙媒体が情報収集の中心なのです。
もちろん、紙ベースの情報にはプロの記者、執筆者がおり、何人もの手で精査されるのでフェイクニュースが流れにくいなど利点もあります。ですが、即応性がなく、新しい問題が起こった時にも情報が拡散しづらいという短所もあります。
押し買いという存在自体は1400年前からいましたが、事件が頻発したのは2013年に改正特定商取引法が改正され、不用品回収業者の定義がなされた後になります。ですので、他の詐欺事件などに比べるとまだ新しい問題、情報が拡散していない問題なのです。
また、紙ベースとネットの情報とでは、情報の量が違います。これまで人類が残してきた情報を二つに割ると、その分かれ目はネットが普及した1990年代から2000年代までに存在するのだそうです。言い方を変えますと、人類が西暦2000年以降に残した、わずか17年分の情報の量は、それまでに全人類が書き記した数千年分の情報量に匹敵するのです。どれだけ大量の情報が交差しているのか、ご理解いただけたと思います。ネットに接しているかいないかは、大事なポイントなのです。
「知らせる」ことは大切です
ご高齢になると判断力が鈍ります、これは生物学的に否定できない事実です。その上で、リタイア後の余生のため、後に続く世代のために貯蓄をされています。厳しい言い方をさせていただきますが「貯蓄のある判断力が無い方」は押し買いのみならず、オレオレ詐欺など様々な詐欺にとってターゲットになりやすいのです。
オレオレ詐欺し広く認知され、新聞に取り上げられたり、銀行やコンビニのATMにステッカーが貼られるなど、注意喚起が行なわれていたりします。ですが、押し買いに関しては認知度も低く、一度家に入られると止めようがないという特徴から、注意喚起が非常に難しくなっています。
では、どうすればいいでしょう?シンプルな回答になりますが「知っている人が伝える」のが一番だと、私どもは考えます。
60代、70代の方々のお子様は、今は30代、40代あたり、常日頃から情報収集のためにネットを利用されている方々、ごく自然にネットを利用されている方々かと思います。親御様に健康であるとお伝えしたその後に「そういえば最近、押し買いというのがいるらしい」とおっしゃっていただくだけでも、被害は少なくなるのではないでしょうか。
一人ひとりが、ご自身やご自身のご家族のために働きかける。この一見なんでもないアクションこそ、押し買いなどの詐欺にあわない、最善の防止策なのです。